私達はこの表現の世界に出るに当たり、二つの目が与えられました。一つは見える物を見る目、もう一つは見えないものを見る目です。見える物を見る目を肉眼といい、見えないものを見る目を心眼あるいは理解眼といいますが、この二つの目を上手に使い分けることで、私達は表現の世界で迷い無く生きられるのです。でも残念なことに人間は、物質に目が眩まされ肉眼だけを使うようになりました。その結果ニセモノとホンモノの識別ができなくなり、様々な悩みや苦しみを背負うようになったのです。
では、どうすれば心眼は開かれるのでしょうか?。 それは、すべての物が一つの見えない本質(生命)で造られていることを心底で理解することです。物質が一つの本質(生命)で造られていることを心底で理解できるようになると、物質を光(生命=光)として見られるようになるのです。心眼のことを理解眼と呼ぶのは、理解力が物の本質を見えるようにするからです。物の本質は生命(光)ですから、物の本質が心底で理解できるようになると、物質の中に光を見ることができるようになるのです。
たとえば、色の基本色は白色ですが、白色の中にすべての色が包含されていると心底で理解できると、白色の中にすべての色を見ることができるようになるのです。ということは反対に、すべての色が白色の一部だと心底で理解できれば、どんな色を見ても白色に見えてくるわけです。
心眼を開くには、物の共通項を探すことです。形を見れば沢山あるので共通項は見出せませんが、本質を見れば共通項は一つ(生命・光)ですから、生命として、光として、見られるようになるのです。
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