私達はボディーを持っている限り、自然の法則に縛られながら、生きなければなりません。この自然の法則は、中間世界(幽界)にまで及んでいますので、今の内にその働きを知っておいた方がいいでしょう。では自然の法則とは、どのようなものなのでしょうか?。
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原因と結果の法則を物理学では、作用と反作用の法則といっております。壁にボールをぶつけるとボールが跳ね返ってきます。それも、弱くぶつければ弱く、強くぶつければ強く跳ね返ってきます。因果の法則も同じで、人を憎めば憎しみが返ってくるし、人を愛せば愛が返ってきます。ただ因果の法則は、作用した結果が一方からだけでなく、四方八方から、それも何倍にも膨れ上がって帰ってくるから厄介です。
”人を呪わば穴二つ”という諺がありますが、これは人を呪えばその呪いの波動は自分に返ってくる、だから呪うなら墓穴を二つ用意して待ちなさい!、という戒めの諺なのです。
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これに似た法則に、類は類を呼ぶ法則がありますが、どちらも同じ働きをする法則です。
同じ振動数を持った発音体を向かい合わせ、一つの発音体を叩くと、向かい合わせたもう一つの発音体が唸りを発します。これを共鳴現象といい、似た振動数を持った物の間で起きる現象です。私達は自覚しないで生活していますが、知らないうちに似た者同士が集まって生活しているのです。釣り好きな者は釣り好きな者同士が、酒好きな者は酒好きな者同士が、ギャンブル好きな者はギャンブル好きな者同士が集まって、同じ行動を取っているのです。「類は友を呼ぶ・類を以て集まる」の譬えのように、同類は同類を呼び、良い人のところには良い人が、悪い人のところには悪い人が集まってくるのです。 この現象は波動の同調によるものですから、もし悪とぶつかったら、「自分はまだ悪的波動を出しているのだなあ!」ということに気付き、自分を戒めなくてはなりません。
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すでに述べましたように、自然界は循環の法則の下に進化し続けているわけですが、私達も中間世界(幽界)と表現世界を循環することで成長を続けているのです。仏教でいわれる輪廻転生とは、この循環の法則のことをいっており、この法則があればこそ、私達は悔しさを晴らし、過ちを正し、成長してゆけるのです。循環の法則は、進化を続ける生き物にとって欠かせない仕組なのです。
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気分よく運転していた時、急に横合いから犬が飛び出してきて急ブレーキをかけた、そんな体験はありませんか?。その時、車は直ぐに止まらず、しばらくは惰性で進んだはずです。心の法則も同じで、一旦つけた心の癖は急に直すことができないのです。これを「業」といっておりますが、「無くて七癖」といわれるように、人には様々な癖があるのです。
良い癖は人生を明るくし、悪い癖は人生を暗いものにします。世間の人は、" なぜあんな良い人がこんな目に合うのだろう!? "と不思議がりますが、宇宙には偶然や間違いは無いのです。どんな良いことをしても、悪い思いを持てば悪い運命を引き寄せるのです。思った事と行った事は、同等の重さがあるのです。それが分からないから迷信を恐れ、宗教にしがみつくようになるのです。
「運命は自分の思いと行いが引き寄せる」と知れば、もう迷信を恐れることも、神を恐れることもなくなるので、もう宗教にしがみつくこともなくなるでしょう。
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